2021年11月10日㈬に、4回目となる「持続可能な農家民宿開業セミナー」を開催しました。今回は、「集客のための情報発信について学ぶ」をテーマに、予約サイトの活用や効果的なSNS発信などについて知識を共有しました。また前回に引き続き、体験プログラムの開発に関しても学びを深めました。
◇予約サイトの活用について
・OTAとは?OTAによって掲載条件等が異なる
・OTAと自社サイト
予約媒体によって客層は変わる?
・OTAを活用するメリット/デメリット
◇SNSの発信について
Facebook/Instagram/Twitter/LINE
それぞれの特徴、効果的な活用法、避けたい活用法
◇ブログで発信する
・Webの特性を知る
・閲覧数が上がるアイキャッチ画像とタイトル
・飽きさせない文章構成
・スマホでも簡単に撮れる「映える」写真の撮り方
第4回はゲスト講師「てまえ」の上さんをお呼びしました。宿泊施設や体験プログラムについて、合わせて情報発信についても事例を交えてお話しいただきました。情報発信というと、閲覧数を増やし、多くの顧客を呼び込むことが目的という認識の方がほとんどかと思います。もちろん、集客をしなければ、経営は成り立たないのでとても重要なことです。しかし、情報発信は「来てほしいお客様」に届けるということが最も重要かと思います。自身の宿のコンセプトに共感してくれるお客様、地域の雰囲気や文化を大切にしてくださるお客様に届くことで、宿の経営者にとっても、また来てくださるお客様、地域住民三者が心地よく、満足度が高くなることに繋がると考えます。
上さんからは、自身の経験をもとに「編集」をキーワードに
お話しいただきました。地域の方との関係づくりや体験プログラムの開発も編集である。というお話が大変印象に残りました。持続可能な農家民宿開業のため、無理のないその人・地域らしい宿が生まれることを願います。
2021年10月20日㈬に、3回目となる「持続可能な農家民宿開業セミナー」を開催しました。宿をやりたいけれど、申請書の書き方がよく分からない、消防の許可を取るのが難しそう・・・と、開業を躊躇する方もいます。法律など情報だけで得てしまうと、ますます難しく感じるので、今回は3軒の宿の許認可取得までの流れを踏まえながら、実際に申請書を記入する作業も行いました。
◇実例で学ぶ:3軒の宿の許認可取得までの流れ
①一般住宅扱いで簡易宿泊許可を取得(家主滞在型)
②一棟貸切タイプで簡易宿泊許可を取得(家主不在型)
③簡易宿泊許可(家主滞在型)
◇消防の適合通知書取得までの流れ
◇住宅宿泊事業法と旅館業法の違いについて
◇申請にあたっての事前確認項目について
都市計画法/建築基準法
◇個人/団体で許認可を取得する場合の書類の差異
◇申請書記入のワーク
参加者からは、申請の手順や、自分に合った許認可の取得方法がよく理解でき不安がなくなったなどの声が聞かれました。
また、すぐに開業しない方も、宿を始めるにあたり必要な情報を整理できた等の感想もありました。
自身の宿の経営規模・理念などに合わせて、旅館業法・住宅宿泊事業法のどちらで申請を進めるかを検討し、
無理のない持続可能な農家民宿の立ち上げに繋がることを期待します。次回は情報発信について学びます。
2021年10月6日㈬に、2回目となる「持続可能な農家民宿開業セミナー」を開催しました。第1回目の振り返りをしつつ、2回目の今回は「体験プログラムについて考える」がテーマでした。
◇体験プログラム=着地型観光という考え方
◇着地型観光商品開発・販路開拓について
①何のためにプログラム開発・提供するのか
⓶地域資源の発掘をする
③商品企画
④評価・改良
⑤販路の開拓
◇消費者ニーズの変遷 モノ→コト→トキ
◇体験プログラムの内容を実際に考え、全員で共有
〈参加者から出た企画案一例〉
・小豆の収穫体験、染色体験
・自家製の米麴をつかった味噌つくり
・もちつき
・開聞岳を眺めながら開聞岳大根の収穫 など
↓使用したワークシートです。最低限、以下の項目についてはきちんと整理することが必要です。
シートに基づき、参加者が実際に考案した体験プログラムです↓
観光資源を発掘することはできても、それらの資源にきちんとストーリーをつけたり、ターゲットにとって最適な時間や内容、料金等を決めていくのが難しいといった意見が出ました。また、本業である農業と宿泊業の両立だけでも大変なのに、
体験まで手が回らないという実情も見えてきました。農繁期以外に設定する、本業と同等に収入を得られるプログラム、運営方法にするなど解決策はいくつかありそうです。次回は、農家民宿の許認可取得について考えます。
2021年9月22日㈬に、第1回目となる「持続可能な農家民宿開業セミナー」を開催しました。具体的な開業スケジュールを持っている方から、いつかは農家民宿を開業したいという方まで、様々な想いやアイデアを持っている方12名が参加くださいました。
第1回目のテーマは「農家民宿とは?事例に触れて自身の宿について考える」でした。
◇農泊をめぐる現況
農泊って何?
ウィズコロナ時代の農泊について
ポストコロナ後に見込める農泊のニーズについて
◇民泊に関わる制度の比較(旅館業法・住宅宿泊事業法)
◇事例①暮らしの宿 福のや、の場合
◇事例⓶長崎県小値賀島の古民家ステイの場合
◇ワークシートを活用して自身の宿について考える
◇実際の改修現場(大野岳の麓 茶や、)の見学
農泊のニーズや、観光客が旅に求めるニーズを把握し
自身の宿の経営方針や、コンセプトについて考えました。
合わせて売上目標や、自身の身の丈にあった稼働率について
想定もしました。これらを事前に検証することで、過度な改修を抑えるほか、宿泊業と兼業する場合の働き方のバランスを保つことができます。
ワークシートを完成させることが目標ではなく、より具体的に宿の運営について考えることが目的でした。
次回は、体験プログラムについて考えていきます。